騎乗位(きじょうい)とは?

騎乗位とは、男性が仰向けに寝転がった上に女性がまたがる体位です。その姿が馬に乗っているように見えるために騎乗位と名付けられました。男性が女性の上に覆いかぶさる体勢で行われることが多いセックスですが、騎乗位では女性が完全上位になるところが特徴です。今回の記事では、騎乗位のメリットやテクニック、簡単な練習方法についてご紹介します。

騎乗位のメリット

騎乗位のメリットとして一番大きいのが、「女性がリードできる」という点です。正常位や座位、バックと言った主な体位は男性がリードしますが、騎乗位では女性がリードし、自分のペースでセックスを進めていくことができます。女性が主体的に動くことでどんなメリットがあるのか詳しくご紹介します。

女性が感じやすい

騎乗位のメリットとして挙げられるのが、女性が主体的に動け、最も感じやすい体位だということです。膣はペニスを入れさえすれば気持ち良い、というわけではありません。
膣の中でも感じやすい部分と無感覚のエリアがある上、感じやすい部分もある程度の開発が必要です。男性主体の動きではなかなか女性の気持ち良い所に当たらず、膣内でイク、すなわち中イキがしづらいという女性も多くいます。
とは言え、「こっちの方に当ててほしい」、「こんな風に動いてほしい」とは恥ずかしくて言えなかったり、そもそも自分が感じるポイントが分からなったりで、自分がイケないまま男性がイクのを待つだけ、ということになってしまうこともあります。
その点騎乗位では腰をグラインドさせてクリトリスを男性の体にこすりつけたり、腰を突き上げるように動かして膣内の好きな場所に当てたりと、自分が気持ち良くなる動きを自分ですることができます。今まで気づいていなかった気持ちの良い場所や気持ちの良い動き方が見つかり、中イキがしやすくなるかもしれません。いつもは夢中になってただ腰を振り続けるだけの男性も、「この子はココが好きなんだな」と冷静に観察、分析することができます。次のセックスでは、男性自ら、正しい動きをして気持ち良くしてくれることでしょう。

S女の気分が味わえる

騎乗位は女性がリードできることから、男性の快感を「支配」しているような気持ちになれます。男性の反応を見ながら腰を動かしたり、時にはちょっと意地悪してじらしたり…
普段からSな女性はもちろん、いつもは受け身の女性もS女になりきって、新鮮なセックスを楽しむことができます。
「そんなことをして、彼に嫌われないかな……」と心配になるかもしれません。でも、大丈夫です。人は誰しも心の中にMの部分を隠し持っています。特にいつも偉そうにふるまっているオレ様系男子は、騎乗位によって自分のMな部分を引き出されることに驚くと共に、女性に全てを委ねる安心感と悦びを得ることでしょう。言うなれば、騎乗位をすることによって、男性の新たな快感の扉を開く鍵となるのです(穴は女性の方にありますが)。
このように、自分の動き方次第で男性を虜にできる体位であることも、騎乗位の魅力の一つです。

男性に騎乗位が人気??

騎乗位は正常位、後背位と並んで男性に人気のある体位です。騎乗位にはなんと言っても他の体位とは異なり、女性がリードするという最大の特徴があります。女性にとっても自分の気持ち良いところが分かる、精神的に男性を支配しているような気持ちになれるというメリットがありますが、男性側からしてもリードされることには嬉しいポイントがたくさんあります。以下に詳しくご紹介していきましょう。

腰のグラインドがたまらない

グラインド(grind)とは「こすりつける」という意味で、騎乗位の場合は女性が男性の体に腰をぐりぐりとこすりつける動きを言います。前後に動いたり、円を描くように腰を回したりすることで、男性にとっても様々な気持ち良いポイントに当たり、いつもと違う快感を得ることができます。
また、女性らしさを感じるパーツであるキュッとくびれた腰がいやらしくくねるのを見られる、女性のお尻や太ももが密着するので、そのムチムチした質感や温かさを感じられるという点にも、男性は魅力を感じています。

上下に揺れる胸が興奮する

騎乗位で女性が上になり腰をグラインドさせると、胸がユサユサと上下に揺れます。男性は誰しもおっぱい星人。時には左右揃って、時には左右バラバラに、様々なリズムで大好きな胸が目の前で揺れる様子に興奮します。
男性は揺れるものが大好きです。その歴史は、男性は狩り、女性は採集や家事、子守と役割分担がはっきり決まっていた原始時代までさかのぼります。うっそうと茂った森や草原の中で、獲物を見つけるには草の揺れ一つも見逃さない鋭い感覚が必要でした。そのDNAが現在でも引き継がれているため、男性は揺れる物を注視する性質があります。つまり、あなたの胸は男性にとって何よりほしい「獲物」なのです。
「揺れるほど胸がない…」という方も大丈夫です。騎乗位で腰をグラインドさせると、髪も揺れます。女性の髪は男性にとって、胸と同じく女性のセクシーさを感じる部分です。快感に我を忘れ、激しく髪を振り乱れる髪にリズムを合わせるように、男性も激しく乱れていくに違いありません。
「ショートカットで揺れる髪もない…」という方も問題ありません。揺れるピアスやイヤリング、ネックレスを身につければいいのです。裸にアクセサリー、というのも男性を興奮させる要素の一つです。元々揺れるアクセサリーは、男性の狩猟本能を刺激するためにあるものです。セックスに利用しない手はありません。
騎乗位は女性が動き、揺れる躍動感を楽しめる体位です。胸も髪もアクセサリーも思う存分揺らして、男性のDNAに刻み込まれた狩猟本能を呼び起こし、興奮させてあげましょう。

女性にリードしてほしい

男性は女性をリードするもの、という考え方はもう古いです。今は「草食系男子」という言葉があるように、女性をガツガツ追いかけるのではなく、肩を並べて仲良く草を食みたい、何だったら肉食系女子に捕らえられたい、と考える男性もいます。
セックスも同じことで、男性ばかりがリードして女性の気持ちを高めたり、上になって動いたりするのはもう時代遅れです。積極的にセックスを楽しみ、男性を快感に導いていく、このような積極的な姿勢が、新世代女子には求められています。常に女性にリードしてもらいたい草食系男子だけではなく、普段は女性をリードしなくては!と肩ひじ張っている肉食系男子も、時には女性に甘えたい、全てを委ねたいと思う時はあります。
騎乗位で腰を振り、セクシーに乱れつつも男性の快感を引き出そうと一生懸命になっている女性の姿はとても嬉しく興奮するに違いありません。

感じている女性をみたい

男女問わず最も人気があり用いられている体位は「正常位」です。抱き合ったりキスしたりできるのはもちろん、女性にとっては「相手の顔が見えて安心する」というのもその理由です。しかし男性にとっては少し違っており、「感じている相手の顔が見られて興奮する」というのが正常位を好む理由です。
騎乗位もお互いの顔が見られる体位ですが、更に男性にとっては、女性の体全体から、女性が感じていることを知ることができます。女性が受け身になる正常位とは異なり、騎乗位は女性が主体になって動きます。気持ち良くなって紅潮し、目を潤ませている表情や、甘い喘ぎ声に加え、胸を弾ませ、腰をくねらせて快感を体全体で受け取ろうとしているその様子は、正常位では見られない、ダイナミックでセクシーなものです。見られて恥ずかしいと感じるかも知れませんが、だからこそより興奮するもの。いつもよりちょっとだけ大胆な自分を演出して、男性を喜ばせ、自分自身ももっと気持ち良くなってしまいましょう。

休憩ができる

男性にとってピストン運動はとても疲れるものです。セックス中は興奮しているため疲れは感じないけど終わった後どっと疲れる、ピストン運動をやり過ぎて腰を痛めてしまった、という声も多く聞かれます。
騎乗位で女性がリードすることによって、男性は体を休めることができます。また体力が回復したら男性主体の体位に切り替えることもできます。
ただし、騎乗位もやり方によっては男性を疲れさせ、また腰を痛めさせてしまいます。例えば体重を男性に預けていると、男性の腰に負担がかかります。また、騎乗位でも男性が動く場合、下から突き上げる動作はとても疲れる上に、腰を痛めてしまう事にもなりかねません。
そのような場合は、女性は体重をかけないように気を付けつつ、「私がしてあげたいから、じっとしていて」と声をかけてあげると良いでしょう。

下から突き上げたい

騎乗位だからと言って、男性はただ黙って女性にリードされているだけではありません。中には騎乗位でも自分でリードしたいと考える男性もいます。騎乗位でピストン運動を行うと、下から突き上げる格好になります。この下から突き上げる動きは、男性にとってはそれほど気持ちの良いものではないようです。しかし、女性の体が弾み、快感に背中をのけぞらせる姿が見えることで興奮し、より深い快感を得ることができます。また、下から突き上げる動きは女性の体の奥にあるポルチオを刺激しやすく、女性を深くイカせることができます。女性を喜ばせることで満足する男性にとってはそれも魅力の一つとなります。
「リードしたかったのに、いつの間にかされていた……」というのはちょっと悔しくもありますが、やはり喜ばせてくれようとするのは嬉しいものです。騎乗位の際、男性が下から突き上げる動きをしてきた場合は、その快感に素直に体を委ねてしまいましょう。

女性のための騎乗位の動き方

普段のセックスでは、動くのは男性に任せている…という場合、いざ騎乗位で自分がリードと言うことになった時、どうやってペニスを挿入し、どうやって動けばいいのか分からなくて困るかもしれません。騎乗位の時、女性はどのように動けばいいのか、順を追ってご紹介します。最初から全部やってしまおうと焦る必要はありません。できるところから始め、慣れてきたら様々なテクニックに挑戦してみましょう。

騎乗位の挿入のやり方

まずは、お互いの体を愛撫し気持ちを高めます。お互いに濡れていないと挿入の際痛みを伴いますので、ゆっくり時間をかけて体を反応させ、膣もペニスも濡らしておきましょう。潤いが足りない場合は、ローションを使うと良いでしょう。
充分に濡れたら、女性は男性の上にまたがります。バランスを崩さないよう、手は男性の腕の横につくか、胸の上に軽く置きます。体重をかけないように気を付けましょう。また、男性に両手を握ってもらうのも安定しますし、愛情が感じられるのでお勧めです。
この時には男性のペニスは逞しく立ち上がっています。場合によっては反り返っているので、どうやって挿入すれば良いのか分からないかもしれません。コツは、ペニスの根元の部分に対し直角になるよう挿入することです。反り返っていて入れづらい場合は、片方の手でそっとペニスを支え、ゆっくりと自分の中に挿入していきます。

騎乗位への移行の仕方

セックスに慣れていない女性の場合、まず自分の膣がどこにあり、どのような角度でペニスを導けばいいのか分からないということもあります。そういう時には、正常位の体位で男性に挿入してもらい、そこから体位を変えて騎乗位に移行するのがお勧めです。
まずは正常位で男性に挿入してもらい、そこからゆっくりと体を起こします。男性に抱きしめてもらい、体を起こしてもらうのも良いでしょう。
座位の体勢になったらいったん休憩します。キスをしたり抱き合ったりして、お互いの気持ちを高めあいましょう。気持ちが高まったらそのまま男性を押し倒します。優しくゆっくりでも良いですし、まるで襲うかのように激しく押し倒すのも、男性にとっては新鮮で興奮するでしょう。
正常位から騎乗位への体位の以降はかなり大きな動きになります。この際、バランスを崩すなどして横に動いてしまうと、お互い痛みを伴うことがあります。体を動かすときは慌てずまっすぐ動くように心がけましょう。

騎乗位での前後運動

騎乗位の体勢で挿入ができたら、体を前後に動かします。前後運動は体への負担も少なく、長く続けられるのでビギナーにお勧めの動きです。激しく動かすとお互いのアンダーヘアが擦れたり、クリトリスやペニスのつけ根が強くこすられたりして痛いので、ゆっくり動かすようにしましょう。特にクリトリスが感じる外イキ派の女性は、まずはクリトリスを男性の体にこすりつけるようにして、気持ちの良い当て方と速さを探りましょう。クリトリスをこすりつける動きをすると自然と腰をくねらせることになります。そのいやらしい姿は、男性にとってはたまらなくセクシーです。
膣の中でイキやすい中イキ派の女性は、膣の中の感じやすいポイントにペニスが当たるよう、動き方を工夫してみましょう。特に体をそらせるようにすると、膣の浅い所にある性感帯である、Gスポットにペニスの先が当たりやすくなります。体をそらせ、顎を上げて感じている姿も、男性を大いに興奮させます。

騎乗位での上下運動

騎乗位に慣れてきた方や体力に自信がある方は、上下運動も取り入れると良いでしょう。こちらも挿入時と同じく男性の腕の横や胸に手を置く、もしくは手を握ってもらいながら膝を立て、体を上下に動かします。この姿勢では膝がすれて痛いという場合は、ヤンキー座りのように足の裏を床に付けた体勢で動くのも良いでしょう。結合部が見えやすくなり恥ずかしい姿勢ですが、男性はつながっているところを見るのが大好きです。彼を喜ばせるためにも、思い切ってやってみましょう。
騎乗位での上下運動は、体全体を動かすのではなく、腰を上下に動かすことを意識して動かすのがコツです。また、お尻をバネのように弾ませてリズム良く動かすと反動がついて楽なうえ、お尻の当たるペチペチという音が男性の興奮を掻き立ててくれます。
あまりに体を激しく動かすと疲れますし腰を痛めてしまいます。自分の気持ち良いところを探るような感じで、ゆっくり丁寧に動きましょう。また、疲れたからと言って男性の体に体重をかけると、男性の方が苦しくなります。どうしても疲れて続けられないという場合は、一度座位や正常位に切り替えて男性の方に動いてもらいましょう。

騎乗位での回転運動

前後、左右と合わせて回転運動も取り入れてみましょう。深く挿入したらゆっくり腰を回します。前後運動や上下運動では当たらない膣の壁の隅々にまでペニスが当たり、また違った気持ちよさがあります。時計回り、反時計回りと回転方向やリズムを変えて、様々な快感を楽しみましょう。男性からしても、回転運動は腰のくねりのいやらしさを楽しめ、普段のピストン運動では感じられない快感を得ることができます。ただし、激しく動くとペニスが強く引っ張られ、痛みを伴います。クリトリスやお尻、膣の全てを男性にこすりつけるようなイメージで、ゆっくりセクシーに腰を回すようにしましょう。

騎乗位でのバック:背面騎乗位

ここからは、騎乗位の別バージョンとも言える体位のやり方をご紹介します。まずは背面騎乗位です。これは後背位と騎乗位を合わせたような体位で、男性にまたがり、男性の足の方に向いて挿入します。男性からすると女性の顔や胸が見えなくなりますが、後ろに流れる髪やなだらかな背中のライン、腰のくびれ、そこからむっちりと膨らんだヒップが見え、いつもと違う女性のセクシーなパーツを心行くまで堪能できます。女性側からしても顔が見られないので恥ずかしくない、食事後のぽっこりお腹を見られずに済むと言ったメリットがあります。また、いつもと挿入の向きを変えることでまた別の場所にペニスが当たり、新しい性感帯が見つかるという効果も期待できます。
挿入後の動きは普通の騎乗位と同じです。前後運動や上下運動を駆使し、いつもと違う快感を心行くまで楽しんでください。

騎乗位でのバック:背面座位

背面座位は座位のバックバージョンです。二人が同じ方向を向くようにして座り、男性が女性を抱っこするような形で挿入します。背面騎乗位から移行する場合は、男性に体をゆっくり起こしてもらい、自分を抱きかかえるような姿勢を取ってもらいます。寝ている体勢から体を起こして座るのが難しい、という場合は、男性の腕を自分の肩にかけて、「よいしょ」と持ち上げてあげましょう。ロマンチックなムードには欠けるかもしれませんが、セックスの際に女性が手伝ってくれるというのは男性にとってはじんわりと愛情が感じられる嬉しいものです。
背面座位のメリットは、挿入したまま胸やクリトリスなどの性感帯をいじってもらいやすいことです。後背位だと女性は手が自由に使えませんが、背面座位では男性の腰や太もも、また睾丸などを愛撫してあげることもできます。動く時は騎乗位と同じく、膝立ちかヤンキー座りで上下運動をすると良いでしょう。
背面座位はマイナーな体位ですが、座位の密着できるところ、後背位の挿入しながら胸やクリトリスも愛撫してもらえるところ、騎乗位の女性がリードできるところ、それぞれの良い所を集めたような面白い体位です。ぜひ一度試してみてください。

騎乗位から他の体位へ移行する方法

騎乗位は女性がリードできるというメリットがありますが、その分動かなくてはならず疲れてしまいます。その際には男性がリードする体位に変えてもらうと良いでしょう。また、男性の方が興奮して動きたくなってきた、気分を変えて楽しみたい、と言う時もあります。騎乗位から他の体位へ移行する方法をいくつかご紹介します。

座位

座位は騎乗位から移行しやすい体位です。先ほどご紹介した座位から騎乗位への移行と逆に、男性に体を起こしてもらい抱き合う形で座ります。騎乗位ではやや難しいキスやハグ、愛撫もしてもらいやすく、お互いの愛情を穏やかに感じられると共に、ちょっとしたインターバルにもなります。

正常位

座位から男性が女性を押し倒すようにして覆いかぶされば、そのまま正常位に移行できます。また、騎乗位から男性が「もう我慢できない!」とばかりにガバッと起き上がり、女性を激しく押し倒す……というのも興奮するシチュエーションです。ただしくれぐれも、ケガはしないように気を付けましょう。

後背位

騎乗位から後背位に切り替える時は、体の向きを変える必要があります。挿入したままいきなりぐるっと体を回すとバランスを崩して倒れてしまうかもしれませんし、ペニスが膣の中で横に折れて男性を悶絶させてしまうこともあり得ます。慌てずゆっくり片膝を立て、少しずつ体を動かして体勢を変えるようにしましょう。体勢を変えられたら前のめりに倒れこみます。今まで見えていなかった背中から腰、そして突き上げられたお尻に誘われ、男性はその腰やお尻にしがみつき、頑張って動いてくれることでしょう。

側位

側位は男性、女性とも体を横たえる体位です。お互いが向かい合う「側面座位」と、バックで攻める「背面座位」があります。騎乗位の場合は側面座位への移行がやりやすいです。方法は簡単で、ゆっくり横に倒れこむだけです。男性の肩を抱いて、仰向けから横向きに姿勢を変えてもらうと良いでしょう。側位は激しい動きはできませんが体への負担は小さく、また抱き合ったりキスしたりと言ったスキンシップも取りやすい体位です。座位と同じく、落ち着いて愛情を交わし合う休憩タイムにするのも良いでしょう。

伸長位

伸長位は騎乗位のちょうど逆バージョンと言った体位です。正常位に似ていますが、女性が足を閉じるのが特徴です。深い挿入は難しいですが、お互いの性器がこすれ合うために気持ち良くなりやすい体位です。特に外イキしやすい女性にはお勧めです。ちょうど逆と言いながら、騎乗位から伸長位への移行はやや難しいです。騎乗位とは違い、女性が足を閉じ、男性は開かないといけないからです。まずはゆっくり体を倒し、男性に上になってもらいます。その後男性は女性の足を挟むように足を広げます。途中でペニスが抜けてしまうと興ざめなので、抜けないよう慎重に行うようにしましょう。さっきまで自分の上でいやらしく体をくねらせていた女性が、自分の体の下で足を閉じ、大人しくしている様は、特にS男や肉食系男子が喜ぶシチュエーションです。騎乗位から伸長位への移行は、リードする側とされる側、メリハリをつけて楽しみたいときにお勧めです。

交差位

交差位はお互いの足を交差させ、お互いの体を挟み込むようにしてつながる体位です。いつもと違う部分にペニスがこすりつけられるため、新しい快感を呼び起こすことができるかもしれません。騎乗位から交差位に移行する際には、まず男性に足を開いてもらい、片膝を足の間につきます。その後男性にゆっくり横向きになってもらいながら自分も体を仰向けに倒していき、交差位の姿勢へと持ち込みます。その後は騎乗位と同じく自分がリードしても良いですし、男性にリードしてもらったり、お互いに突き合ったりするのも良いものです。しかし、動き方によってはペニスに大きな負担がかかりますので、男性の反応を見ながらゆっくり動くようにしましょう。

立位

立位は男性が女性を抱きかかえる体制で立ち上がり、そのままセックスします。その様子が駅でお弁当を抱えて売っている様子に似ていることから、日本では俗に「駅弁」と言います。方法としては男性が起き上がり、女性を抱えたまま立ち上がるだけですが、かなりの体力と筋力を必要とします。決して無理はさせないようにしましょう。難しい場合は、女性が壁に背中を預けて立ち、片足だけを上げて行うと良いでしょう。男性からすると騎乗位の寝ている姿勢と全く違うために新鮮な気持ちになりますし、女性からすると「壁ドン」されているようなドキドキ感を味わえます。

騎乗位を練習してもっとうまくなる方法

騎乗位は女性主体で動く体位のため、お互いが気持ち良くなれるかどうかは女性の動きにかかっています。しかし、普段受け身なのでどう動けば良いのか分からない、動いてもすぐに疲れてしまう……という悩みを持つ女性も多いのではないでしょうか。理想的な騎乗位をするためには、テクニックと筋力が必要です。トレーニングの方法をご紹介しましょう。

スクワットで腰の位置を定めるトレーニング

体幹が歪んでいると腰の位置を保てず、騎乗位の際にバランスを崩したり、動きが左右にブレたりしてしまいます。体幹を鍛えるためにお勧めなのがスクワットです。まず、両足を腰幅に開いて立ち、つま先は少し外側に向けます。次に、お尻を突き出しながら腰をゆっくり落とします。この際、背筋はまっすぐに保ち、膝はまっすぐ前に向け、つま先より前に出ないようにしましょう。腰を落とした姿勢を2秒間キープした後、元の姿勢に戻します。10回で1セット、これを3セット行うと効果的です。スクワットは体幹だけではなく、太ももや腰、股関節も鍛えられます。キュッとしまった太ももや腰、柔軟性に富んだ股関節はセックスには欠かせないもの。それが一挙に手に入るのですからやらない手はありません。

枕や布団を使って前後運動の練習

騎乗位に欠かせない前後運動を上手にできるようになるためには、実際に練習するのが一番です。枕や布団を積み重ねて男性の体のように盛り上げます。彼の体型に合わせてセッティングすると良いでしょう。枕にまたがり、下半身に力を入れて性器をぐっと枕に押し付け、腰をくねらせて前後運動します。体全体ではなく下半身、お腹や腰で動くようにしましょう。慣れてきたら回転運動も練習すると良いでしょう。
こうして前後運動をしていると、お腹のあたりが疲れてきます。そのことからも分かる通り、騎乗位には腹筋が大切です。腹筋を鍛えるためにはクランチがお勧めです。仰向けになって手を組み、膝を90度曲げた状態で立てます。息を吐きながらおへそを見る感じで状態を浮かし、頭がぎりぎりつかない所まで戻します。これを1回として10回で1セットとし、3セットを目安にします。クランチはやり方を間違えると腰や背中を痛めますので、動画を見るなどして正しいフォームをつかんでからやるようにしてください。

バランスボールで上下運動の練習

次に、上下運動の練習についてご紹介します。先ほどご紹介した通り、上下運動の際にはお尻を弾ませるようにして動かすとリズミカルに、また体への負担もなくできます。しかし、コツをつかむまではなかなか難しいかもしれません。
バランスボールを使うと、上下運動の練習ができます。ボールに座って上下に体を弾ませることで、感覚がつかみやすくなります。騎乗位に必要な腹筋や背筋も鍛えられ、ダイエット効果も期待できます。30秒~1分の上下運動で1セット、3~5セットを目安に練習しましょう。バランスを崩して転ぶこともありますので周りに家具や物があると危険です。また、テレビやスマホを見ながらするのも危ないのでやめましょう。気分を上げたいなら、エクササイズにぴったりのBGMをかけるのがお勧めです。

アダルトグッズを使って練習

枕や布団、バランスボールは動き方の練習はできますが、挿入の感覚はつかみづらいものです。そのような場合はアダルトグッズを試してみましょう。お勧めは吸盤付きディルドです。ディルドというのはペニスの模型のようなものです。吸盤付きディルドを床に固定すれば、安定した状態で騎乗位の練習ができます。前後、回転、上下運動全てを本物のセックスさながらに試すことができ、リズミカルな動きや自分の感じやすいポイントを会得することができます。使う時は汚れないようコンドームを着けるようにしましょう。

騎乗位が気持ちよくない、痛いと感じるときの対処方法

女性が一番感じやすい体位だと言われている騎乗位ですが、やり方を間違えると気持ちよくなかったり痛かったりします。その理由と対処法についてご紹介します。

騎乗位の動きに慣れていない

普段男性にリードされていると動き方が分からず、騎乗位をしても気持ちよくないということもあります。先ほどご紹介した通りディルドを使うなどして練習し、気持ちのよい場所や動き方を把握しておくと良いでしょう。また、慣れない騎乗位に緊張し、せっかく濡れていたのに乾いてしまうこともあります。その場合はローションを使って潤いを補いましょう。

挿入角度が良くない

ペニスも膣も形や大きさには個人差があります。同じように挿入しても、相性によっては挿入角度が悪く、お互い性器に痛みを感じたり、気持ちよくなかったりと言うことが起こりえます。騎乗位で痛みを感じる場合は、女性が体を前に倒したり後ろにのけぞらせたりして、お互いに痛くない、気持ちの良い角度を探るようにしましょう。

骨が当たる

騎乗位で体を動かすと、男性の骨盤が体に当たります。また、男性の方も女性の恥骨が当たり痛みを感じることがあります。特に痩せ型の方に起こりやすい問題です。大きく足を開いたり、男性に覆いかぶさるようにしたりするなど、痛くない体勢を探ってみましょう。また、お互いの骨が当たる部分にタオルを敷いてクッション代わりにするのも良いでしょう。

奥に当たり過ぎている

騎乗位はペニスが奥に当たりやすい体位です。膣の奥、子宮の入り口であるポルチオは女性にとって最高の性感帯と言われていますが、開発されていないポルチオをガンガン突かれるのは痛みを感じるだけで気持ちよくありません。騎乗位をする際にはまずは男性には動かないでいてもらい、浅いストロークから試してみるようにしましょう。

騎乗位(きじょうい)のまとめ

騎乗位は女性がリードできることから、女性が快感を得やすい体位と言われています。また、男性にとっても女性にリードしてもらうのは嬉しく、自分が動かなくて良いので楽だというメリットがあります。しかし、いつもと体勢や役割が違うことから、やり方を間違えると気持ちよくなかったり痛かったりというトラブルが起こり、せっかくのセックスタイムが台無しになってしまいます。騎乗位のやり方を知り、練習を重ねることで、女性も男性も大満足の騎乗位ができるようになります。
「女の子がそんなにエッチに積極的になるのは恥ずかしい」と思うかもしれませんが、セックスに積極的な女性の姿は男性にとっても嬉しいものです。せっかく女性がリードする騎乗位なのですから、積極的に動き、思い切り楽しんで、彼の体も心もあなたの虜にしてあげてください。