“アナルセックス”と聞くとアブノーマルなセックスを連想しますよね。“汚い”“痛い”というイメージも強く、抵抗ある女性も多いでしょう。何より好きな人にお尻の穴を見せるという行為は、恥ずかしさの最高潮です。興味はあっても、実際には“やりたくない派”の女性が圧倒的大多数となります。

それでも男性にとってアナルセックスは憧れのプレイの一つ。ノーマルセックスにマンネリしてくると、アナルセックスをお願いされることもあります。

そこで今回は、初めてアナルセックスをする女性への手引きを準備しました。少しでも不安をなくしてチャレンジできるように参考にしてください。

基本的なアナルセックス情報

名前は聞いたことがあり、なんとなく理解はしているけれど…。具体的なことまで知らないという人も多いでしょう。

まずはアナルセックスについて、基本的な情報を紹介します。これを読むと“なぜアナルセックスを求められるのか”が見えてくるはずです。

アナルセックスとは?

アナルセックスは、性行為の一つで別名を“肛門性交(こうもんせいこう)”と言います。これは男性器を女性の肛門・直腸へ挿入する行為です。アナルセックスは、玩具での肛門への挿入も含まれます。また男性器を男性の肛門に挿入する“男性同士”の性行為をするさいにも用いられるセックスです。

肛門への挿入に違和感がある女性は多いですが、AVなどでは主流となっているために興味を持つ男性は増えています。

アナルはなぜ気持ちがいい?

アナルセックスが気持ちいいという感覚は、アナル未体験の人には理解しにくいものがあります。しかし実際にアナル経験者の多くが“またやりたい”という感想を抱くのです。その理由を女性側・男性側の視点から紹介します。

女性が気持ちいいのはなぜ?

最初は痛みの方が大きいのですが、慣れてくると気持ちいいと感じます。通常の膣内挿入よりも“突かれる”という感度が上がるためです。肛門には神経が集中しているため、肛門周辺を刺激することで女性は敏感になります。また肛門から挿入する膣・子宮の裏側・ポルチオ性感にあたりやすくなるのです。

ポルチオとは子宮口付近にある女性の性感帯で、脳神経と直接関わっているので脳へ快感が伝わります。確実に女性がイクことのできる場所です。指を膣内に入れたのでは届かないことがあるため、アナルセックスでポルチオを刺激することは女性にとってイクことにつながります。

男性が気持ちいいのはなぜ?

アナルセックスを要求する男性が多いのは、アナルは膣と比較して締まりが良いためです。男性は膣内挿入の数倍気持ちいいと感じることが多く、一度挿入を味わうと膣では満足できなくなる男性もいます。また後ろからアナルへ挿入することで、男性の征服欲が満たされるのです。“やってはいけないこと”をしている感覚が興奮を高めることとなるでしょう。

アナルセックスの歴史

アナルセックスは子孫繁栄とは関係ないこと、また排泄を行う箇所であることから、不快感を抱く人は現在でも多くいます。それでもアナルセックスが生み出されたことには、男性同士の行為として確立されたという背景があるのです。

他にも“妊娠しないため”“生理中”などの理由からアナルセックスができました。国や宗教によってアナルセックスの歴史は異なりますが、“膣ではできない役割”としてアナルが代用されたのが元々だったようですね。

アナルセックスのためのセックス玩具

アナルセックスのための玩具には、いくつかの種類があります。主にアナルを拡張したり、調教したりといった玩具です。

女性にとってアナルセックスは“痛くて怖い”というイメージが強いでしょう。しかしアナルは性感帯の一つなので、アナルセックスに気持ちのいい体を作ることで、しっかり気持ちいいと感じられるようになるのです。

アナルセックスの玩具には、

・アナルビーズ・アナルパール
・アナルプラグ
・エネマグラ
・アナルローター・バイブ

などと種類は豊富にあります。

この中からおすすめのアナル玩具を3つ紹介していくので参考にしてください。

アナルビーズ・アナルパール

アナルビーズ(パール)は、複数の玉がつながった玩具です。肛門から直腸に差し込んで、速度に変化をつけながら抜き出します。抜くときに起こる“引っ掛かり”が、便をするときのような錯覚に感じて快感となるのです。直腸を刺激した後の排出感は、腰が砕けるほどとなります。

アナルプラグ

アナルプラグは、肛門に栓をして漏らさないようにするために使います。根元にくびれのある円錐状の形をしていて、くびれ部分まで入れて栓をするようにしましょう。肛門に負担をかけない形であることで、少しずつ拡張したり、快感を楽しんだりができるようになります。

挿入したまま維持できるため、少しずつアナルへの挿入感に慣れていくことができるのです。大きさによっては、指の届かない部分への刺激もできるので女性の快感が高まっていくでしょう。

エネマグラ

エネマグラは、肛門に挿入して使用する“男性用のアナル玩具”です。エネマグラを挿入すると、先端が前立腺を刺激して快感を得ることができます。ドライオーガズムといって、射精をしない男性の絶頂を味わうことができる玩具です。これは男性の射精とは比べ物にならないほどのイキ方となります。

なぜ男性はアナルが好き?

先ほども紹介したように、男性にとってアナルは“アブノーマルなセックス”です。その“いけないこと”をしている感覚が男性の興奮を高めます。またアナルセックスは女性にとって抵抗があるものです。拒否をしたり嫌がったりする姿も男性の気持ちを高めます。普段しない新鮮さがあり、また普段味わえない挿入感まであるのです。男性にとっては最高のセックスであるといえるでしょう。

アナルセックスをする上で必要なこと

アナルセックスは、肛門に男性器を挿入するだけという単純なものではありません。やり方を間違えてしまうと、感染症にかかったり、出血をしたりと危険が多い行為です。そのためアナルセックスの知識を男女ともに得て、理解してから行わなければいけません。最悪の場合、人口肛門になってしまう危険があることも知っておきましょう。

手軽なセックスプレイではなく、知識・準備・信頼関係こそがアナルセックスをする上で必要になることを忘れないでください。

アナルセックスのやり方

アナルセックスは急に思い立って行うものではありません。必要な道具を揃え、そして身体もアナルセックスをするために整える必要があります。どんなに気持ちが高まっていても、また彼からの要求に応じたい場合でも、準備なしに行うことはやめてください。

ここからは初めてアナルセックスをするときに注意するべきことから、アナルセックスの手順を紹介していきます。

初めての時の注意点

初めてアナルをするとき、あなたの肛門は何も準備ができていない状態です。膣のように産道となるような強い粘膜をもっているわけではないので、アナルはとても傷つきやすくなっています。いきなり男性器をアナルに挿入すれば、傷がつき出血することもあるでしょう。そうなれば細菌が入りこみ、病気や痔の原因にもなります。

またアナルセックスを始めるときは、男性にコンドームを装着してもらってください。アナル=妊娠しないという理由でコンドームをつけない人もいますが、肛門内には雑菌が残っているため病気が感染する可能性もあります。

アナルセックス初体験のときには、準備を忘れずに。しっかりと知識をもって行うことを男女ともに意識してください。

しっかりと全身を使って準備する

まずアナルをするときに重要なのは、肛門内を洗浄することです。肛門は本来排出をする場所なので、残留物がある状態ではお互いに気持ちのいいセックスはできません。アナル洗浄については、この後詳しく紹介していきますが、最初にする準備として心得ておきましょう。

いざ本番となったとき、いきなりアナルセックスをすることに集中するとうまくいきません。焦らずゆっくりと進めていくことを心掛け、最初は全身を使ってお互いに気持ちいい状態にしながらリラックスできるようにしましょう。

男性に足先や太ももなどをゆっくり愛撫してもらいます。足先から徐々にお尻周辺へと刺激する場所を移していくと興奮も感度も高まるのです。とくに緊張している状態では、アナルはキュッと締まった状態になります。そこに無理に挿入しようとしても、痛みが増すだけでアナルを傷つけてしまうのです。

アナルマッサージをする

膣へ挿入するときも、最初に膣周辺の愛撫をしっかりしますよね。アナルでも同様に男性にしっかりとアナルの愛撫をしてもらいましょう。男性に舌先でアナルを刺激してもらいます。そのまま舌を挿入してピストン運動をするように出し入れをしてもらいましょう。

感度が良くなってきたところでローションを使用してマッサージしていきます。肛門周辺を指の腹で円を描くようにマッサージしたり、肛門を抑えるようにして指圧を加えたりしていくのです。マッサージをしていると、肛門周辺の皮膚がほぐれてくるのがわかります。

指を挿入してみる

肛門が柔らかくなってきたら、まずは指の挿入から始めていきます。このとき指にもコンドームとなるような指サックを付けてください。膣が濡れていれば愛液を肛門まで伸ばしつつ、ローションも併用します。そして濡れた指を1本挿入していきましょう。小指など細い指からお願いすると良いです。無理に広げようとせず、ゆっくりとピストンさせてもらいます。愛液が乾いてきたら、すぐにローションを追加しながら、指の挿入が気持ちいいと感じるのを待ちましょう。

痛みがなく快感を得られたところで、指を2本にしてアナルを広げていきます。このときも焦らないことが前提です。痛みや不快感があれば、男性にしっかり言葉にして伝えるようにしてください。

ペニスの挿入

ペニス挿入のタイミングは、指が2~3本スムーズに挿入できたときです。必ずコンドームを装着して、ローションは惜しみなく使ってください。おすすめの体位はバックです。肛門が開きやすく挿入しやすい体位となります。

最初は先端の亀頭部分だけをアナルに入れて出し入れしてください。慣れてきたら深く挿入していきましょう。無理なく挿入できる位置を確かめたら、動かずにアナル以外の部分を愛撫してもらいます。リラックスすることで感じやすくなるようにしてください。

挿入状態に慣れたら、ゆっくり動かしてもらいます。常にローションを追加しながら痛みのないピストンができる状態を維持しましょう。アナルから抜くときも、ゆっくりと出してもらいます。コンドームはすぐにティッシュで包んで捨ててください。その後、膣内挿入をする場合でも必ずコンドームは付け替えることを忘れないでください。

アナルの開発と練習

初回のアナルセックスを終えて“全然気持ちいいと思わなかった”という感想抱く女性は多いです。最初は痛みや違和感の方が大きく、快感を得られることは少ないでしょう。アナルセックスには慣れが必要です。気持ちいいと感じられるようになるまでは経験回数が必要となります。

アナルが気持ちいいと感じる体位や挿入角度などは、人によっても異なるでしょう。アナルを開発する意味でも、何度も練習を重ねてください。アナル玩具などを使用しながら数回練習することで、少しずつ快感を得られるようになるでしょう。

アナル洗浄?

アナルの方法でも少し触れたように、アナルセックスをするときは事前にアナルを洗浄する必要があります。排出物を取り除かなければ、気持ちのいいアナルセックスはできません。勢いでアナルセックスを始めずに、必ず事前に洗浄から行うようにしましょう。

方法①浣腸で排出

浣腸は薬局などで手に入れることができます。リスクが少ないものを選んで購入しましょう。浣腸はトイレもしくはお風呂場で行います。浣腸をアナルに入れて、できる限り踏ん張って出してください。直前に行ってもできない場合もあるので、前日などに行うのでも良いです。

気になるからと何度も繰り返してしまうと、アナルを傷つけてしまうので注意して使用するようにしましょう。

方法②アナル洗浄

浣腸をしたあとは、アナルに残っているカスなどを洗浄していきます。浣腸だけで挿入してしまうと、コンドームに便がつくことがあるためです。アナル洗浄は、浣腸器やシリンジと呼ばれる医療用注射器を使用します。肛門から水かぬるま湯を挿入して、アナル内を数回洗い流してください。

何度か行うと水か綺麗になってきます。シャワーやウォシュレットを使用する人もいますが、これではアナル内まで水が入らないので、器具を使用しましょう。

注意点

浣腸や洗浄は、気になって何度もしてしまう人もいます。しかし多くても3回でやめてください。過度の洗浄はトラブルを招く原因となるのです。また洗浄するときは、腸内に水やお湯が残らないように出し切ってください、少ししか出ない場合でも踏ん張り出すことで、確実に排出されます。

まとめ

アナルセックス初心者の女性にとって、その準備や方法は衝撃的なものもあるでしょう。アナルを洗浄すること自体が未体験で抵抗を感じるかもしれません。しかし男性がアナルセックスに興味があるのであれば、まずは試してみることも大切です。慣れてくることで今まで感じたことのないような快感を得ることもできるでしょう。

それでも無理をしたり焦ったりすることのないように、2人で気持ちを伝え合いながら進めていくことが大切です。知識と準備を怠らずに、アナルセックスを気持ちいいと思えるようにしていってくださいね。